日時・場所
日時:2022年10月24日(月)13:30~16:30(13:00開場)
場所:タワーホール船堀 小ホール
定員
100名(現地参加)、 500名(オンライン)
参加費
無料
対象
一般市民の方
主催・共催・後援
主催
情報計算化学生物学会(CBI学会)
共催
CBI研究機構先端領域ELSI研究所
東京工業大学循環共生圏研究推進体
恵泉女学園大学
JST-RISTEX RInCA「研究者の自治に基づく分子ロボット技術のRRI実践モデルの構築」プロジェクト(JAMSTEC、恵泉女学園大学、慶應義塾大学)
後援
江戸川区
CBI学会、循環共生圏研究推進体および本市民講座は「持続可能な発展のための国際基礎科学年(IYBSSD)」に賛同しています。
趣旨
近年、持続可能な未来を実現するために、化学肥料や農薬を使わない循環農工業が注目を集めています。循環農工業を推進するためには、作物の生育に関して土壌が果たしている役割を定量的に測定し、作物と土壌との良い共生関係を促進するメカニズムの解明が不可欠です。本市民講座では、このような循環農工業を推進する技術の一つとして、生体分子で創る「分子ロボット」に焦点をあて、循環農工業への適用可能性とその倫理的課題について議論します。
プログラム
司会
山村雅幸氏(東京工業大学情報理工学院教授・循環共生圏推進体代表)
講演①「分子ロボットと遺伝子との接点を探る」
小長谷明彦氏(東京工業大学名誉教授・恵泉女学園大学客員教授)
循環農工業に分子ロボットを使うのは社会的に許されることなのでしょうか?もし、許されるとしたら、それはどのような場合でしょうか?分子ロボットの農業応用研究を始める前の段階から、オープンに議論したいです。
講演②「どうせ食べるなら高価な硫黄を食べようよ」
大津厳生氏(筑波大学大学院生命環境科学研究科准教授)
硫黄は生物にとって必須元素であり必須ミネラルでもあります。動物は有機性硫黄化合物を合成できないため、食事から摂取しなければなりません。一方、微生物・植物はこれらを合成できるため、私達は、微生物・植物に感謝し、美味しくて機能性のある硫黄を食事から摂取しましょう!
講演③「ここまできた!分子ロボット – 最新応用事例のご紹介」
浜田省吾氏(東北大学工学研究科ロボティクス専攻特任講師)
生命ではないが,同じ分子という部品から作りだす「生体分子ロボット」。近年では、生き物の姿形だけでなく、その特徴をも模倣した分子ロボットが作られ始めています。最新事例をご紹介し、循環農工業などへの応用可能性について考えます。
講演④「DNA を解析して環境中の微生物を調べよう」
西田暁史氏(東京農業大学生命科学部助教)
我々の周りには微生物があふれていて、動植物に良い働きや悪い働きをするもの含め、様々な微生物が生息しています。 この身の回りにいる微生物たちを、DNAを解析して網羅的に調べる手法があり、その技術と応用事例を紹介します。
講演⑤「分子ロボットの農業利用ですか?:農家の目・他の目」
吉田省子氏(北海道大学農学研究院客員准教授)
化学肥料や農薬を多用する慣行農業は環境を破壊しているので科学技術でこれを変えよう」と旗を振れば、現場の人々の努力を無視することに繋がりかねず、牛由来のメタンの発生を抑制する長年の研究を軽く扱うことになります。協力しあうことは可能か否か?
パネルディスカッション「分子ロボットの農業利用への可能性について」
モデレーター:山村雅幸氏
パネリスト:小長谷明彦氏 / 大津厳生氏 / 浜田省吾氏 / 西田暁史 / 吉田省子氏